二人でボーリング  中山律子と須田開代子         



 むかし1970年代に、ボーリングがとてもはやった時期があります。人が集まればすぐボーリング大会がおこなわれ、かなりうまい人も多かったころです。そのころ活躍した代表的な女性プロボウラーが、中山律子さんと、須田開代子(かよこ)さんです。
 そのころボーリングに熱中した人たちは、今はけっこうな年かもしれませんが、よもやこのお二人の名はお忘れではないと思います。
 二人の名前にある「子」の字は、あの年代の女性としては一般的な字ですが、その「子」をのぞきますと、律、開、代の3字になります。この3つの文字は、じつに面白いことをあらわしているのです。
 まず
の字ですが、これはギョウニンベン(交差点)と、筆をもった手(垂直をあらわす)を描いたものです。
 まっすぐ道を進むことで、これより「ふみはずしてはならない、守るべき道」ということもあらわしました。わたしたちは法律という熟語でよく使います。
 
の字は、トビラと、トビラをおさえておく棒を描いたものです。つまりトビラがあいていることをあらわします。
 
の字は、右側の部分が、地面につきたてたクイをあらわします。杙(クイ)、鳶(つき刺すような目のトビ)などの字にはいっています。その左側に、人をえがいたのが代の字です。
 つまり
の字は、人がクイを打つことで、それより、「かりに立てる」の意味でつかわれ、代理、代表、代行、代打、などのコトバも作られました。
 というわけで、
は「まっすぐ進む」、は「クイを立てる」、は「左右にひらく」ということです。で、この三つの字を合わせると、どうなるでしょうか?
 まさにボールがレーンの上をまっすぐ進み、立ててあるピンが左右にはじけ飛ぶことを絵にしたような、象徴名前になっています。
 二人の名前がいっしょになって、ひとつの活動分野をあらわしている、めずらしい例です。