牛肉偽装事件 田中稔・田中等・ |
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ミートホープの牛肉偽装の実態がつぎつぎと明るみに出ていますが、ここの社長の名前は稔です。いつも申しあげることですが、こういう名前の人はこうだ、という占いの話ではなく、この社長の親子の名前が、彼らにとって何を意味するのか、というお話です。
稔はノギヘン(穀物)と今と心を合わせた字です。 今というのは、もとは屋根の下に横線を引いた絵で、「合わせる」の意味です。過去と未来がぶつかる接点のことですが、このほか含(ものが合わさる)、衿(衣服が合わさるエリ)、吟(言葉をふくんでうなる)の字にもあります。念は「心がいっぱいになる」という意味です。 ですから稔の字は「穀物がたくさんみのる」の意味ですが、ただこの社長の場合にかぎっては稔の字をちがう分解をして「農産物をつめ合わせる心」というふうにとりますと、いかにも肉を混ぜ合わせる発想をあらわしてもいます。 彼は記者会見で長男に、「あいまいな言い方をやめてはっきり言ってください」とたしなめられ、ついに偽装の指示をみとめました。この長男の等という名前は竹と寺からなる字です。 寺というのは、足と手と短い線を合わせ、「少しとどまる」という意味で、もとは旅の僧侶(修行者)の宿泊施設を意味しました。時(日がとどまるあいだ)、待(じっとまつ)、持(手にとどめる)の字にも含まれます。 等とは「竹を固定する」ということです。むかしの中国では、竹でつくった短冊をヒモでつないで文書をつくりました。簿、篇、纂、簡、籍など、記録にかんする字に竹カンムリがあるのもそのためです。等は、文書をつくるために竹を同じ形に切りそろえて固定することで、そこから「同じ」の意味でつかわれてきました。 そうなると、父親の稔の字は「たくさんつめる」、長男の等の字は「同じにそろえる」という意味で、いかにも牛肉に対して反対の発想をあらわしているようでもあります。 それにしても長男は、自分だって専務取締役で、偽装を知らなかったとは言えない立場なのに、なぜああいう発言をしたのでしょうか? これはあくまで名前の研究者としての想像なのですが、この長男には「ナットクがいかない」という気持ちがくすぶっていたのではないか、と思えるのです。それは牛肉が理由ではなく、おそらく幼いころからの生育上のことが原因です。 じつはこの家では、長男に多い名前が次男につけられ、次男に多い名前が長男につけられています。もちろんいまの時代は、長男、次男の名づけを区別する必要はないのですが、ただ、世の中の傾向とちがうつけかたではあります。ヒトシという名前はむしろ次男に多いのです。最近は少子化のため次男がへり、赤ちゃんでヒトシという名は1000位以下になっています。 ご本人たちはハッキリ意識していないかもしれませんが、こういうことは一事が万事で、父親は何かにつけ、長男にたいして次男のような感覚で接し、長男も何となく「あいまいでナットクできない」という気持ちを持ちつづけていたのではないか、ということです。その気持ちが、記者会見という特殊な場面で、「もうあいまいなことはやめてくれ」という、一番言いたかった言葉になって吹き出した、と考えるとつじつまはあいます。 |
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